9月の料理クラブの話、吉村パイヴィ

料理クラブの話2017年9月

マカロニラーティッコ

今日作ったマカロニラーティッコ、「マカロニカセロール」はフィンランドの家庭料理の中で人気がある料理の一つです。簡単に作れて、シンプルな料理なので、フィンランドの家庭では普段の日によく食べられます。大人も子供も好きな料理です。マカロニラーティッコ

マカロニはフィンランドの伝統的な食材ではなく、1800年代の終わり頃フィンランドで使われるようになりました。マカロニはフィンランドで一番初めに使われるようになったパスタの種類です。初めは普通の家庭で使うものではなく、貴族の食卓のものでした。しかも高価なものだったので、スープとサラダの中に入れる添え物でした。1900年代の初めにマカロニは少しづつ普通の家庭でも使われるようになって、料理の本にもマカロニが入っているレシピが増えました。1970年まではマカロニの種類は二つ、長めのものとカーブの形のものだけでした。その後、種類も増えてきて、現在はスパイラルやいろんな形のものが売られています。

マカロニラーティッコが作られ始めたのはいつ頃からかは分かりませんが、1950年くらいまでは、それはお祝いの食卓の料理でした。その時作られたマカロニラーティッコは今日作ったものと違って、ひき肉を入れず、マカロニ、牛乳、卵、スパイスだけのものでした。ひき肉を使わないマカロニラーティッコはフィンランドの西の地方の伝統的な料理の一つになりました。

ところで、フィンランドの学校の給食で一番の人気料理は何でしょうか?それは、ひき肉入りのマカロニラーティッコです。私の学校時代を思い出すと、給食にマカロニラーティッコがある日、生徒たちはマカロニラーティッコを何回もおかわりして、なくなるまで食べました。学校の食堂の雰囲気もいつもより嬉しい雰囲気で、食堂から出る生徒たちは皆満足そうな顔をしていました。時は変わっても学校の給食の人気料理は変わりません。今も食堂の雰囲気は同じでしょう。

美味しい料理を食べると、私たちは満足して喜ばしい気持ちを持ちます。喜ばしい、良い気持ちは大切です。私たちはそれを望みます。皆さんにとって喜びを与えることは何でしょうか?私たちの普段の生活の中に喜ばしいことはいろいろあります。例えば家族、友達、趣味、自然のきれいな花、美味しい食事などです。私たちはこれらの喜ばしいことに気がつくでしょうか?もし当たりまえのようになったら、忘れてしまうかもしれません。生活の中でいろいろしなければならないことがあって、それらに気を奪われていると、喜ばしいことも忘れてしまいます。

ところで、喜ばしいことはどこに見つかるでしょうか?自分の中に見つかるでしょうか?自分の外側に見つかるのではないでしょうか?私たちの周りをよく見ると、天と地と万物を造られた神様が喜ばしいことを沢山与えて下さることに気づきます。家族、友達、仕事、健康、きれいな秋の天候も皆、神様からの贈り物です。

 聖書の中でイエス様は弟子たちに次のように話されました。「これらのことを話したのは、私の喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである。」ヨハネの福音書15章11節です。神のひとり子であるイエス様が教えた大切なことは、神様の計画でした。イエス様はあとで、その計画を実現されました。神様の計画はどんなことでしょうか?それは、私たち人間一人一人を救う計画です。人間は神様の言われたことをしっかり守ることができません。例えば、私たちは隣人を自分と同じように愛することができません。このために神様はひとり子イエス様をこの世に送られました。イエス様は悪いことを何もしなかったのに、私たちがした悪いことを全部十字架の上まで背負って、そこで死なれました。さらに、神様は一度死んだイエス様を蘇らせて、死を超えた永遠の命があることを示されました。イエス様を救い主と信じる人に、その命に至る道が開かれました。

 これらのことを見たイエス様の弟子たちは、イエス様を救い主と信じるようになりました。弟子たちの心は喜びに満たされました。喜び救いの喜びは世界の全ての人のために与えられました。その喜びはフィリピの信徒への手紙に書いてあるように「主にある喜び」です。この喜びがあれば、生活の苦労はなくならなくても、生活の悩みは軽くなります。イエス様がいつも共にいてくだり、私たちのお祈りもよく聞いてくださいます。このことをよく知っていた使徒パウロは次のように言いました。「主にあって常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。」フィリピの信徒への手紙4章4節です。

 今日スオミ教会でマカロニラーティッコを作って味わうことは喜ばしいことになったでしょうか?これからも神様が皆さんの生活に喜びを与えられますようにお祈りいたします。

 私たちは神様が教えられた通りに生きることができないので、本当は私たちは神様から離れることになります。しかし神様は私たち、世界の全ての人々を愛して下さっているので、人間が神様の元に行ける救いのご計画を用意して下さいました。それは悪いことは何もなさらなかった神様の子イエス様の出来事でした。イエス様は十字架で亡くなられましたが、三日目に神様の力で蘇られました。後でイエス様は神様の元天国に昇られました。これらのことは私たちも神様の元に行けるために、私たちを救うために行われました。

 旧約聖書のハバクク3章18節に喜びについてこう書いてあります。「私は主によって喜びわが救いの神のゆえに踊る」私たちはどこから誰に救いださなければならないでしょうか。そして得られる喜びはどんなものでしょうか。

 本当の喜びは救いの神を通して得られるのです。

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