11月のフィンランド料理クラブのご報告

穏やかな気候の土曜日、早稲田に移転しての一回目の「スオミ教会家庭料理クラブ」は、人気の高いプッラを作りました。

最初にお祈りをしてスタートです。
計量をして生地作り、お子さんの参加もあり、テーブルの回りは、笑い声の聞こえる楽しい雰囲気で、作業が進みます。
発酵を待つ間、ポテトサラダ作りもしました。
発酵のすんだ生地は、シナモンロール、ブルーベリープッラ、バタープッラと三種類のプッラです、フキンをかけて二回目の発酵を待ちました。

 

発酵もすみ、次々焼き上がるプッラはスパイスと甘いかおりで、試食会は美味しい時間になりました。

パイビ先生からは、プッラの歴史やフィンランド人のプッラへの思いや香り、
聖書の一節も聞かせていただき、香りについてのお話も聞かせて頂きました。

参加の皆様お疲れ様でした。

12月はクリスマスらしいメニューを用意しています。

 

2019年11月9日プッラの話

プッラは、フィンランドでは昔からコーヒーと一緒に食べる菓子パンです。今日、皆さんと一緒に作ったプッラは、フィンランドの家庭でもよく作られるものです。プッラ作りで楽しみなことは、同じ生地からいろんな種類のプッラが作れることです。

フィンランドでプッラを作り始めたのは本当はそんなに昔のことではありませんでした。1800年くらいまで小麦はフィンランドで育てられるものではなく、輸入されていました。そのため白いパンはあまり作られませんでした。1850年頃から、初めは白いパン、その後1870年頃からプッラも作られ始めました。私のお祖母さんの時代のプッラは、今日作ったものみたいに多くの材料を使わず、ただ生地に砂糖とバターを少なく入れただけで、シナモンも使わない簡単な菓子パンが普通でした。その時代には、菓子パンは毎日食べるおやつではなく、クリスマスとかイースターとか夏至祭のようなお祝いの時しか出しませんでした。形も大体決まっていて、このような細長い編んだものが普通でした。細長い編んだ菓子パンを薄く切ってコーヒーと一緒に食べたのです。

時代は変わって、今では菓子パンは毎日のおやつでコーヒーと一緒に食べられるようになって、ほとんどの家庭で毎週菓子パンを焼くようになりました。色んな形や味のものも作れるようになって、どんどん新しい名前のプッラも出てきました。フィンランドの菓子パンの中で最も人気があるのは、コルワプースティです。それは菓子パンの王とも言われます。

現在のフィンランドの家庭では、奥さんたちも仕事に通うので、お菓子パンは毎週作るものではなくなりました。それで家庭でプッラを作ると、お店で買うよりも美味しいことがよくわかるようになりました。フィンランド人にとって、焼きあがったばかりの温かいプッラを冷たい牛乳と一緒に味わうのは、とても大きな楽しみです。また、家庭でプッラを作る習慣があると、それは子供たちが大きくなっても忘れられない大切な思い出になります。ほとんどのフィンランド人は、自分のお母さんが作ったプッラが思い出の中にあります。フィンランド人に一番美味しいプッラを作るのはだれ?と聞くと、きっと自分のお母さんと言うでしょう。フィンランド人の子供たちは外から家に帰ると、プッラの香りが外まで拡がっているのに気づいて、お母さんがプッラを焼いているとわかります。それは大きくなっても良い思い出として残ります。プッラの香りは、フィンランド人にとって子供時代の香りとも言われるくらいです。フィンランドでプッラを作ることと、そこから漂う香りは世代から世代へ伝わっていくものと言えます。

このようにプッラの香りは、フィンランド人にとって子供時代に母親が作ったことを思い出させます。多くの人たちにとって、香りは良い思い出と結びついています。皆さんはそのような思い出の香りがありますか?聖書の御言葉には良い香りがあると言われます。パウロは「コリントの信徒への手紙」の中で次のように述べています。「神に感謝します。私たちをいつもキリストの勝利の行進に連ならせ、私たちを通じていたるところに、キリストを知るという知識の香りを漂わせてくださいます。」「コリントの信徒への手紙」2章14節です。
 この箇所でパウロはキリストの香りについて語っています。キリストの香りとは、どこから出る、どんな香りでしょうか?それは、聖書の御言葉から出る良い香りです。聖書を読むと、神様の愛がイエス・キリストを通して実現したことが分かります。天の神様は私たち人間を罪の汚れから救うためにご自分のひとり子イエス様をこの世に送られました。私たち人間は罪を持つため神様の御心に従うことが出来きません。それで、私たちが受けるべき罰を代わりにイエス様に受けさせて十字架の上で死なせました。さらに、神様は一度死んだイエス様を復活させました。神様は私たち人間が神様のもとに立ち返ることができるように、これらのことを成し遂げたのです。ここに神様の私たちに対する愛があります。私たちがイエス様を受け入れれば、神様は私たちに新しい命を与えて下さいます。それは、この世が終わっても次の世に続いていく永遠の命です。パウロが語ったキリストの香りは、この永遠の命から漂ってくるのです。

このようにキリストの香りとは、イエス様を通して与えられる新しい命のことです。聖書を読んだり、神様のことを聞くと、キリストの良い香りは私たちの心の中に入って、神様に対する信頼と信仰を強めます。私たちも同じ香りを持つようになります。

プッラの香りや他のいろんな良い香りは、私たちに良い思い出を与えてくれます。しかしイエス様の香りは思い出の香りではなく、これからの新しい命を与える香りです。この香りを持つことで前に進んでいくことができます。

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