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5月のスオミ教会・家庭料理クラブは9日に開催しました。今回はパスティヤPasteija を作りました。
料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。最初にパスティヤの生地を作ります。材料を計って小麦粉をマーガリンの中に混ぜていくと生地はあっという間に出来上がります。ヨーグルト風味にした生地をラップに包んで冷凍庫にしばらく入れて固くします。
生地の次は中身の番です。今回パスティヤの中身はサーモンとひき肉の二種類にしました。参加者の皆さん、一生懸命焼いたサーモンとひき肉を細かく切ったりほぐしていきます。中身も早く出来上がりました。
今度は生地を伸ばして丸い型で型を抜きます。丸い生地の上に二つの中身を別々にのせて形を作り、鉄板にどんどん並べていくと整ったパスティヤの列ができました。オーブンをつける前にパスティヤの上に卵を塗り、それから焼き上げを開始します。しばらくすると、台所から美味しそうな香りが広がってパスティヤが焼き上がったことを告げます。テーブルのセッティングも終わって皆さん席に着きました。出来たてホヤホヤのパスティヤをサラダと一緒に召し上がります。コロナのため今回歓談は静かな声で行いました。
パスティヤを味わった後で、フィンランドのカレンダーにある「名前の日」と名前に関係するる聖書のお話を聞きました。
次回の料理クラブは6月に予定していますが、コロナ感染の状況を見て日程を決めます。教会のホームページにお知らせしますので是非ご覧ください。
フィンランドは春と夏になると、お祝いが多い季節になります。フィンランドではお祝いのパーティーは普通は自宅で開きます。春と夏はお祝いの季節で、高校生の卒業式、若者の教会での堅信礼、結婚式などがあります。その時お母さんたちは一生懸命パーティーの食事の準備をします。パーティーに出すものはお菓子、クッキー、ケーキはもちろん、食事は軽食で行う時はサンドイッチ、パイ、それに今日作ったパスティヤが出されます。
パスティヤの歴史を少し調べましたが、あまり詳しく出ていませんでした。カレリア地方ではパスティヤの形の小さいパイが作られましたが、生地と中身はパスティヤと違って名前も別でした。
残念ながら、パスティヤの名前はどこから来たのかははっきり分かりませんでした。ただ、フィンランドのベーカリーのものの名前はおもにスウェーデン語とロシア語からきたものです。現在新しい名前のベーカリーのものがどんどん出てきて、名前も英語や他の国の言葉からです。それで、名前だけを聞くと、どんなベーカリーのものか想像出来ないくらいです。
フィンランドでも最近は人の名前に外国のものが使われるようになってきました。例えばアリオス、オカヴィリという名前は聞いてもどこの国のものかわかりません。日本では皆さんの名前はほとんど漢字で書くので、名前の意味が豊かになると思います。アルファベットで書く名前は漢字のような豊かな意味にするのは難しいと思います。それでも、フィンランドには名前を豊かにする伝統があります。それは何でしょうか?フィンランドのカレンダーには、毎日の日にちに数字の下に何人かの名前が書いてあります。これを「名前の日」と言います。自分の名前がある日に来ると、みんなからお祝いされるのです。毎朝のラジオのニュースと天気予報の次にその日の名前が読み上げられます。私のパイヴィの名前の日は6月16日です。その日は他にパイヴィッキとパイヴァの名前もあります。
「名前の日」はカードを送ったり花をプレゼントしたりします。職場でも簡単にコーヒーとお菓子を出してお祝いします。「名前の日」があることで、友達や同僚や親戚のことを覚えてお祝いする機会が増えるのです。
聖書の中にも名前に関係する神さまのみ言葉があります。例えば、イザヤ書43章1節には次のように書いてあります。「恐れるな、わたしはあなたを贖う。あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名前を呼ぶ。」 フィンランド人も、友達や同僚や親戚の「名前の日」をうっかり忘れてしまうことがあります。しかし天と地と人間一人一人を造られた神様は私たちのことを忘れません。神様は私たちの造り主ですので、私たち一人ひとりのことを私たちの親よりも良くご存じです。それで私たちは子どもが自分の親を信頼するのと同じように神様を信頼して安心を得ることができるのです。
ところで、私たちは時々、他人のことで良くないことを考えたり、口で言ってしまったりすることがあります。それが神さまの目から見て良くないこととわかると、自分は神様の目に届かないところにいると考えて、何も問題ないと思うかもしれません。しかし、私たちは神様の目に届かないところにいることができるでしょうか?私たちは自分でいろいろ隠れ場所を作るかもしれませんが、それは小さい子供のかくれんぼと同じです。小さい子供がかくれんぼをすると、子どもは頭を隠して、体は見えているのに、自分はうまく隠れて誰にも見つからないと思っています。捜す人が、みーつけた!と言って名前を呼ぶと、見つかった子供はどうして見つかったのかと驚きます。私たちも同じで、神様から隠れたい、目の届かないところにいたいと思いますが、神様は私たちがどこで何をしているかをご存じで、私たちを名前で呼ばれます。私たちは神様から名前で呼ばれたら、隠れている場所からすぐ出るでしょうか?
私たちは神様から隠れたり遠ざかる必要はありません。神様は私たち人間のために素晴らしい計画を実現されました。そのご計画の中で一人の名前、神様のひとり子イエス様の名前が偉大になりました。フィリピの信徒への手紙2章9~10節で次のように言われています。 「神はキリストを高くあげ、あらゆるな名にまさる名をお与えになりました。こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものが全て、イエスの名にひざまずき、すべての舌が『イエス・キリストは主である』と公けに宣べて、父である神をたたえるのです。」
天の神様はどうしてイエス様にあらゆる名にまさる名前を与えられたのでしょうか?それは、神様が私たち人間を救う計画を持っていたからです。それはどんな計画でしょうか。天の神様は私たち人間を愛して、私たちが神さまから罰を受けないで済むようにするという計画です。そのために神様はご自分のひとり子イエス様をこの世に送られて、十字架の上で私たちの罪の罰を身代わりに受けて死なせたのです。しかし、神さまはイエス様を死から3日目に復活させられました。このように神様は私たちを罪から救うためにイエス様を身代わりにしたのです。そのため神様はイエス様を高く天のみもとに上げたのです。それでイエス様の名前はあらゆる名前の上にある名前になったのです。
私たちは神さまの目から見て何か良くないことをしたら、神さまから逃げたり隠れたりする必要はありません。このような時、イエス様を救い主と信じて神さまに赦しをお願いすれば、神さまは必ず赦して下さいます。このように私たち一人一人のことや名前をよくご存じの神様は私たちを本当に愛しておられ、私たちも信頼して大丈夫な方です。
歌 全ての名前にまさる唯一の名前がある。(フィンランド語)