スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブの報告

ドリームケーキ

6月のスオミ教会・家庭料理クラブは11日、どんよりした梅雨空の下での開催でした。今回は「ドリーム・ロールケーキ」Unelmakääretorttu を作りました。

料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。

「ドリーム・ロールケーキ」はケーキと中身が大事なので、まず参加者の方々をケーキを作るグルーブと中身を作るグルーブに分けます。

ケーキ・グルーブは、材料を計って卵と砂糖をハンドミキサーで泡立てることから始めました。白い泡になってから粉類を中に加えると生地になります。それを鉄板に広げてオーブンに入れて焼き始めます。あっという間ケーキの焼き香りが広がり、ケーキは焼き上がりました。

中身・グループも、材料を計ったりバターなどをハンドミキサーで泡立てます。ふわふわの中身ができました。

ドリーム・ロールケーキ

それからケーキ作りに入ります。まず、冷ましたケーキの上に中身をのせて広げます。その上にホイップした生クリームをのせて広げます。その次は、いよいよケーキをロールします。ケーキが割れないように少しづつ注意しながらロールします。ロールし終わると、やった!の嬉しい声が上がりました。

最後はロールケーキの上にホイップした生クリームで飾り付けをして、その上にフルーツ、みかんとスライスしたキウィをのせてきれいな夢のような「ドリーム・ロールケーキ」が出来上がりました! ドリーム・ロールケーキ

今回の料理クラブは台所からハンドミキサーの音が多く聞こえてやかましかったでしたが、礼拝堂からはお子さんの遊ぶ声が聞こえてきて和やかな雰囲気になりました。

テーブルのセッティングをして皆さん席に着き、出来たての「ドリーム・ロールケーキ」をコーヒーと紅茶と味わって歓談の時を持ちました。この時、「ドリーム」夢や、聖書に出てくる将来の望みについてお話を聞きました。

スオミ教会のフィンランド家庭料理クラブはこれからしばらくお休みになります。秋また10月から再開の予定です。詳しい日時は、コロナ感染の状況を見ながら決めます。教会のホームページにお知らせしますので是非ご覧ください。暑い夏の季節はもうすぐです。皆さん、健康に注意してお過ごし下さい。

 

料理クラブのお話「ドリーム・ロールケーキ」2022年6月11日

ドリーム・ロールケーキ

今日皆さんと一緒に作った「ドリーム・ロールケーキ」はフィンランドのコーヒー・テーブルの人気者の一つです。このロールケーキはフィンランドで伝統的なもので多くの家庭で作られます。私の母も大好きでよく作りました。このロールケーキは材料はそれほど多くなくて作り方も難しくありません。それでも、普段のコーヒータイムだけでなく、お祝いのテーブルでも豪華なものとして出されます。今日つくったものは小麦粉を入れていませんので、グルテンフリーでアレルギーの人たちにも合います。

この「ドリーム・ロールケーキ」の味のポイントは中身です。伝統的な中身のクリームはバターで作られましたが、現在は少し軽くしてバターの他にヨーグルト、クリームチーズ、クリームなどを入れるようになりました。中身を変えることで普段の日のお菓子になったり、お祝いの時の出しものになったりします。ロールケーキの名前ですが、「ドリーム・ロールケーキ」はケーキと中身の組み合わせの美味しさから始まったかもしれません。また、ドリームはフィンランド語でウネルマと言いますが、ウネルマはフィンランドの女性の名前でもありますので、ウネルマという女性がこのロールケーキを作り初めた可能性もあります。名前の始まりについてははっきり分かりませんが、とにかく面白くて可愛い名前だと思います。このロールケーキを食べると、「ドリーム」、いろいろな夢を描けるかもしれません。

「ドリーム」夢は私たちが将来望んでいることや希望することです。夢は生活にインスピレーションを与えて生活の意味を深めます。逆にもし夢がなかったら生活はつまらなくなるかもしれません。若者は夢が沢山あって夢見ることは上手です。しかし、夢見るのは若者だけでしょうか?いいえ、夢見るのは本当は年令とは関係ないと思います。年配の方々にも夢があります。皆さん夢がありますか。どんなことについて夢見るでしょうか。

普通は夢と言ったら、進学する学校とか、どんな仕事に就きたいとか、どこに旅行したいとか、家庭を持ちたいとか将来に関することです。フィンランドの女性誌の記事によくある話ですが、私たち人間にとって自分の心によく聞いて持っている夢を実現することは大事なことだとよく言われます。しかし、私たちが持っている夢はいつも実現出来るとはかぎりません。実現するためにとても努力しても夢が叶わなくてがっかりすることもあります。

聖書にはそういう将来の夢について直接は書いてありませんが、将来の望みについてはたくさん書いてあります。旧約聖書の箴言には次の言葉があります。
「人の心には多くの計らいがある。主のみ旨のみが実現する」箴言19章21節です。
私たちがいろいろな夢を持つのは大事なことですが、それらが実現するかしないのかは私たちが決めることではありません。それは天と地と人間を造られた神様が私たちをどのように導いてくださるかによることです。もし私たちの持っている夢が神様の目から見て私たちに相応しくないとお考えになったら、夢は実現出来ないかもしれません。その場合は神様は何か違うことを考えて与えてくださいます。もし私たちの夢が実現したら、それは私たちの努力だけで実現したのではなく、神様の良い導きがあったからだと理解して感謝するのは大事です。

聖書には、神様はどのように一人の人間や一つの民全体を導いて下さるかについてたくさん書いてあります。一つの例は、イスラエルの民です。イスラエルの民は外国に攻められて捕虜になって遠い国に連れて行かれました。彼らの夢はまたいつか自分の故郷に帰りたいというものでした。神様は、イスラエルの民は必ず帰ることになると約束の言葉をたくさん述べられました。神様はイスラエルの民をどのように故郷に導いてくださるかということが、旧約聖書のイザヤ章とエレミヤ書にたくさん書いてあります。また、神様がかつてイスラエルの民をどのように導いてくださったかということも忘れないようにとたくさん書いてあります。
「我が主はあなたたちに災いのパンと苦しみの水を与えられた。あなたを導かれる方はもはや隠れておられることはなく、あなたの目は常にあなたを導かれる方を見る。あなたの耳は、背後から『これが行くべき道だ、ここを歩け右に行け、左に行け』と」
これは、イザヤ書30章20-21節のみ言葉です。イスラエルの民はいろんな試練を受けなければなりませんでしたが、神様の導きで最後は故郷に戻ることができました。

このイザヤのみ言葉は私たちにも向けられています。神様は私たちが持っている夢をよくご存じです。それがその通りに実現するかしないかは私たちには分かりません。私たちの生活の中にもイスラエルの民みたいにいろいろ災いや苦しみがあるかもしれません。しかし、それは神様が私たちを見捨てたということではありません。そのような時があっても天の神様は隠れておられることはなく、その時も導いてくださいます。だから私たちも夢を持つ時は、私たちを導かれる神様の声を聖書から聞いて従っていきましょう。

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