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夏の後のフィンランド家庭料理クラブは10月14日、秋の爽やかな気候の中で再開しました。今回はフィンランドの秋の季節に合わせてベーコン・キノコパイを作りました。
料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。最初にパイ生地を作って冷蔵庫に入れておいて冷やします。次に中身の準備。参加者みんなでキノコ、ベーコン等を一生懸命刻みます。色とりどりの中身をすぐフライパンに入れて炒めると、だんだん美味しそうなキノコの香りが広がります。皆さん、どんなパイになるか興味が高まりました。中身を冷ましている間、トッピングの準備をします。材料を測ってボールに入れて混ぜて出来上がりです。そして、パイ皿に生地を伸ばしてその上に冷やした中身を載せます。その上にトッピングを流し込んで、最後にチーズをかけてオーブンに入れます。
パイが焼けている間、楽しそうにおしゃべりしながらグリーン・サラダの準備とテーブルのセッティングをします。オーブンから美味しそうな香りが広がると、皆さん興味を持って順番にオーブンの中を覗いてみていました。
ベーコン・キノコパイは焼き上がってからしばらく冷まします。皆さん席に着いて出来たてのパイを切ってお皿にのせてサラダと一緒に味わいました。たちまち「美味しい!」と言う声がテーブルのあちこちからあがりました。このパイをまさに秋の季節に皆さんと一緒に作って味合うことが出来て良かったと思いました。パイを頂きた後で、フィンランドの森のキノコと聖書の中にある種蒔き人のお話を聴きました。
今回の料理クラブも無事に終えることができて天の神様に感謝します。次回は11月の予定です。詳しくは教会のホームページの案内をご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。
フィンランドの森では、何百もの種類の食用キノコが育ちます。8月と9月はキノコ狩りの季節です。その頃、多くのフィンランド人が森にキノコ狩りに行きます。キノコを採るのを趣味にしている人も大勢います。秋の森は紅葉が美しく、涼しい季節なので蚊や蠅もいなくなり、森の中を歩くのはとても楽しいことです。キノコを採る際には、いくつか覚えておかなければならないことがあります。そのためにキノコ狩りの講習会も開かれます。
キノコを採るときは、雨の日ではなく天気のよい日を選びます。雨にぬれたキノコとカラッとした天気のキノコは見た目は違うし、雨に塗れたキノコは早く悪くなるからです。キノコを採りに行くとき、持って行く道具として、入れる物やキノコ狩り用のナイフも大事です。キノコをつぶさないためにカゴは大きめのものにします。キノコは、キノコ狩り用ナイフを使って地面から掘り出し、ナイフに付いているハケで土やほこりを落としてきれいにします。キノコは、バラバラにならないように、全体のままカゴに入れます。全体のままのキノコは、後で食べられるかどうか確認するために大事です。キノコを採るときにはいつも、食べられるかどうか見分けがつくものだけを採ります。
フィンランドは毒キノコの種類も沢山あるので、それを見分けるためにキノコのカイドブックがあります。キノコ狩りをする人たちは普通、ガイドブックを持って本を見ながらキノコを採ります。
多くのキノコは調理をする前にお湯でゆでなければなりませんが、アンズタケはゆでないで直接フライパンでいためたり、ソースをかける料理の中に入れることができます。アンズタケは、フィンランドで一番おいしいキノコと言われます。もう一つとてもおいしいキノコはヤマドリタケです。これも、アンズタケと同じようにゆでないで直接調理に使えます。私の実家がある地域ではアンズタケとヤマドリタケはあまり育ちませんでしたが、アカチチタケは多くてそれをよく採りました。それは料理する前にゆでる必要があります。家ではアカチチタケのサラダをよく作りました。
キノコの収穫は年によって変わります。もし雨が多い温かい夏でしたら、キノコが沢山できます。フィンランドのことわざに、もし何かが沢山あることを言い表わす時、「きのこが雨の中で沢山できるくらいにある」と言います。
キノコが好きな人たちは、たくさん採って一年分くらい食べる量を保存します。キノコはどのようにして保存したらいいでしょうか?一番伝統的な方法は塩で保存することです。簡単なのは冷凍することです。他の保存方法は、ヴィネガー漬けにしたり、乾燥します。
私は、秋、森の中を歩いている時にキノコが見えると、いつも不思議な感じがします。それは、夏、同じ森を歩いている時、キノコはまだ何も見えません。しかし、夏の間キノコの胞子が土の中にあって、秋になるとキノコが土の中から出てきます。それは土にはキノコが育つ為に必要な栄養素や水分が蓄えてあるからです。森の中のキノコは人間が育てるものではなく自然に育つものです。しかし、本当はキノコや他の自然の植物も育てられるものです。誰によって育てられるのでしょうか?それは天と地と人間を作られた天の神さまが育てるものです。
私はキノコを見ると、イエス様が話された種の話を思い出します。それは、種まき人が一度種をまくと、あとはその人が知らないうちに種はぐんぐん成長していくという話です。
「人が土に種を蒔いて、夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず、茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる」。 (マルコ4章27-28節)
このたとえをよく見てみましょう。ある人が種を土に蒔きました。種は芽を出して成長し始め、茎、穂、そして穂に豊かな実を結びました。そうなったのは種を蒔いた人が肥料を与えたからでしょうか?いいえ、不思議なことに蒔いた人が知らないうちに種が成長していったのです。人が何もしなくてただ寝起きている間に土は実を結ばせたのでした。
イエス様はこのたとえで何を教えているのでしょうか?種とは、天の神さまのみ言葉です。神さまのみ言葉は聖書の中にあります。土は私たち人間の心を意味します。私たちが聖書のみ言葉を読んだり聞いたりすると、土に蒔かれた種と同じようにみ言葉が心に蒔かれます。神さまはみ言葉が蒔かれた心に成長を与えます。心の成長は、私たちの自分の力や努力で与えることは出来ません。天の神さまが、私たちの知らないうちに与えて下さるものです。このように私たちの心の成長は完全に神さまの働きです。神さまの働きがあると、私たちは神さまを信頼するようになって全てのことを神さまに委ねるようになります。この時、私たちは神さまのことをもっとよくわかろうとして聖書を読んだり、み言葉に聞いたりして神さまとの繋がりを強めます。神さまとの繋がりが強まると、心の中に喜びが生まれます。神さまも、私たちを導いてよい実を実らせるようにしてくださいます。
森の中を歩く時、キノコはどこで育つかは私たちには見えませんが、神さまはキノコの胞子があるところをご存じで成長を与えます。同じように神さまは私たちの心を知っておられ、聖書のみ言葉を通して私たちに心と信仰の成長を与えます。