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スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブの ご報告

春先からお休みしていた家庭料理クラブが再開されました。

今回は、日本でもファンの多いプッラを作りました。

コロナ渦の中なので、参加人数の制限や、消毒にマスク、手袋を着用しての開催になりました。

最初にお祈りをしてスタートです

計量して、手ぶくろをしての作業なので、参加の皆さん悪戦苦闘されましたが、とても良い生地が出来上がり、可愛いシナモンロールは大きな鉄板に沢山並びました。

オーブンでの焼き上がりを待つ間、久しぶりに、スオミ教会はカルダモンやシナモンとパンの焼き上がる甘い香りに包まれていました。

食前のお祈りをしていただいた、出来たての温かいプッラの味は格別でした。

パイヴィ先生からは、プッラと聖書のお話を聞かせて頂きました。

家庭料理クラブが開催出来た喜び、沢山のプッラが出来上がり、美味しく試食出来た喜び、今日の小さな喜びを集めたら、とっても幸せな一日を過ごせたことに気づき、感謝しています。

 

プッラと聖書の話、パイヴィ先生

今日は久しぶりの料理クラブで皆さんと一緒にプッラ作りが出来たことをとても嬉しく思います。とても美味しいプッラが焼き上がりました。

プッラはフィンランドでは伝統的なおやつの一つです。フィンランド人はおやつの時プッラをコーヒーと一緒に食べます。プッラ作りは他のお菓子作りと違って発酵が2回あるので出来上がりまで時間がかかりますが、プッラ作りで持てる楽しみがあります。それは、プッラの生地は同じですが、そこから色んな味や形のプッラが作れることです。現在プッラの種類はとても多くて、どんどん新しい種類が出てきますが、昔のプッラは大体決まっていて、細長い編んだものでこれを薄く切ってコーヒーと一緒に食べました。このような昔のプッラは今日作ったものみたいに多くの材料を使わず、ただ生地に砂糖とバターを少なく入れただけでした。それでも昔はこのようなプッラは高価なものでした。ほとんどの家庭で作られていましたが、それはプッラがもてなしのために出されるものだったからです。もし近所の人が家に寄ったら、もてなしにはいつもプッラとコーヒーが出されました。お祝いの時はプッラよりもっと高価なもの、たとえばケーキやいろいろなクッキーが出されるようになりました。しかし、クッキーやケーキの種類が沢山でてきても、プッラの重要性は変わりません。お祝いの時のコーヒーの出し物にプッラがないと価値がないように言われるくらいです。それくらいプッラはもてなしの重要なお菓子なのです。

日本ではこフィンランドのプッラみたいなもてなしのお菓子は何でしょうか?

私たちは近所の人や友達が家に来たらどんなもてなしをするでしょうか?何かお祝いをしてお客さんが大勢来たら、色んな準備で忙しくなると思います。

もてなしは聖書の中にもよく出てきます。一つ有名なマルタとマリアのお話を紹介したいと思います。

(c) 2006-09-01 by MMBOX PRODUCTION http://www.christiancliparts.net
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ある日イエス様は弟子たちと一緒にマルタとマリアという姉妹の家を訪問しました。マルタとマリアはイエス様の親しい友達でした。イエス様と弟子たちは家の中に入ると、お姉さんのマルタは美味しい食事を出したかったので、すぐもてなしの準備を始めました。マルタにとってイエス様は大事なお客様だったので、良いもてなしをしたかったのです。でも妹のマリアはどうしたでしょうか?マルタが驚いたことに、マリアは食事の準備を手伝わないで、イエス様の足元に座って、弟子たちと一緒にイエス様の教えを聞いていたのです。一人で忙しく食事の準備をしていたマルタは、マリアが手伝わないでイエス様の足元に座っていたことにイライラしてしまいます。それでマルタはイエス様のところに行って、マリアも一緒に食事の準備をするよう言って下さい、とお願いしたのです。この場面を考えると、マルタの気持ちがよく分かります。一生懸命みんなのために料理を準備していたのに、マリアが手伝わないでただイエス様の足元に座っていたのです。これではイライラしてしまうのは当然でしょう。もし私がマルタの立場でしたら、同じように考えたと思います。

イエス様はマルタにどのようにお答えになったでしょうか?「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それはとりあげてはならない。」このように優しくお答えになりました。イエス様の答えはきっとマルタを驚かせたでしょう。イエス様の答えは何を意味しているでしょうか?イエス様はマルタがやっている料理の準備をやめなさいとは言いませんでした。そう言わないで、「しかし必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ」とおっしゃいました。料理とか、もてなしとか、生活のための必要なものは私たちにとって重要ですが、私たちの人生にとって一番大切なことはそれらではありません。私たちの人生にとって最も大切なことは、天と地と人間を造られた神様について知ることです。神様の子であるイエス様が神様のことを正しく教えることができます。イエス様の教えから私たちは、神様の限りしれない愛を知ることができます。「マリアは良い方を選んだ」というのは、私たちにとって良い例になるでしょう。天と地と人間を造られた神様のことを知ることと、イエス様を信じて私たちも神様の子供とされること、これらは、人生にとって一番大切なことだと思います。聖書を読み、お祈りすることを通して神様は私たちの心に平安を与えてくださいます。

プッラを焼いて、良い香りがして、焼きたてのもので相手をもてなしすることは喜びがあふれることです。それはプッラを焼いた人にも食べる人にも喜びを与えるからです。しかしイエス様は聖書の御言葉を通して私たちに毎日喜びを与えます。このことを覚えていきましょう。

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