家庭料理クラブのご報告

再開されて2回目の家庭料理クラブは、とてもフィンランドらしい食事パンを作りました。

お祈りをしてスタートです。

最初は生地の元になるオートミールを作ります。
沢山のシード類を加えて煮上がりを待つ間は、パンの仕上がりを想像して、ワクワクしました。

適温になったオートミールに、材料を加え捏ねあげ、発酵した生地を棒状に伸ばしてカットして丸め、再度発酵を待っての焼き上がりに、笑顔がこぼれ、
滋味あふれるパンを噛みしめて、美味しさを味わいました。

パイヴィ先生からは、フィンランドのパンと聖書のお話を聞かせて頂きました。

12月の家庭料理クラブは、
クリスマスのメニューを考えています。

 

パンのお話2020年11月

パンはフィンランド人の食卓の中で最も大事な食べ物です。特に昔の人はパンの重要性をよく知っていました。もしパンがないと、もうそれはご飯にならない、と言うくらいパンは食事の重要な部分でした。かつてパンは店で買うものではなくて、いつも家庭で作られました。パンの生地に入れる材料はどこでも大たい同じでしたが、パンの味はそれぞれの家庭の味になりました。昔のパンの作り方について写真を通して見てみましょう。

1. パンを作り始めるのはパンのもとを生地を作る木の入れものに入れて、体温くらいの暖かいお湯で起こして柔らかくします。ライ麦を少しづつ入れて、柔らかいおかゆみたいなものを作ります。
2. その後で布巾を上にかぶせて夜中発酵させます。
3. 次の日の朝ライ麦を加えて生地をよく捏ねて、最後に生地の上に十字架の印をして、生地を祝福します。これは良いパンが出来るようにという意味です。また生地を発酵させます。
4. 発酵させた生地をテーブルの上にのせて良く捏ねて、細長く丸めてから分けます。そしてパンの形にします。フィンランドはパンの作り方によって東と西の二つの地方に分けられます。東の地方では厚いパンを作るのが習慣でしたが、西の地方では薄いパンが作られました。
5. パンの形を作ってまた発行させます。オーブンに入れる前に空気をとるためにパンをフォークで刺します。
6. パンを薪で暖めたオーブンで焼きます。オーブンは250℃から280℃くらいの温度にします。200℃から250℃位に下がったらパンを焼きます。薪オーブンの大きさはパンの枚数で言い表します。例えば「六枚入りのオーブン」などと言います。
7. パンの焼き具合はパンの底を指で叩いたら分かります。少しポンポンとなるようになったらパンは焼けています。

昔私の母もこのように家のパンを作りました。母は毎回何十個のパンも作ったのでパン作りは一日の仕事になりました。パン作りついて、私たちが住んでいた村には面白い習慣がありました。それは出来たての温かいパンを近所に分けてあげることでした。それで私たち兄弟は焼きあがったパンを近所の家に持って行って、近所の人たちを喜ばせました。もちろんパンを作る人にとっても喜びでした。昔はこのように自分のものを他の人に分けることは普通でした。ある意味で当たり前のことでした。

実はこれは聖書の教えに基づいていました。ルカによる福音書6章38節でイエス様は「与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる」と言われます。そのことについて少し考えてみます。私たちは自分のものを分け与えたりプレゼントをする時はどんな考えがあるでしょうか?今クリスマスが近づいているから、多くの人はプレゼントを考え始めているでしょう。もし友達や親せきから高価なプレゼントをもらったら、どんな気持ちになるでしょうか?申し訳ない気持ちになって何か高いお返しをしなければと考えるかもしれません。また逆に、私たちが友達や親せきに高いプレゼントをあげたら、相手から何かプレゼントを期待するかもしれません。イエス様の教えはこうした考えとは全然違います。「与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。」この意味は、私たちが自分のものを他の人に分け与えると、天と地と人間の造り主の神様がそれを祝福して下さるということです。私たちが持っているものは本当は全部神様が与えて下さったものです。私たちが他の人に何かを分け与えるというのは、神様のものを他の人に渡して喜ばせるということです。その時、他の人がお礼やお返しをすることは考えません。お礼やお返しがなくても他の人が喜んでいるのをみて神様に感謝します。これが神様から祝福が与えられたということです。

私たちはどんな気持ちでプレゼントをするでしょうか?聖書は、「喜んで与える人を神様は愛して下さる」と教えています。私たちは何かをあげる時、喜んで与えることが大事です。でも、そんな与える喜びはどこから来るでしょうか?クリスマスプレゼントが良い例です。私たちは、クリスマスの本当の意味が分かると、プレゼントをあげる喜びが出てきます。クリスマスの本当の意味は、天と地と人間の造り主である神様が私たち人間の救いのためにひとり子のイエス様を私たちに送って下さったということです。イエス様は私たち人間の悪いこと罪を全部十字架の上まで背負って運び、そこで神様の罰を受けて死なれました。そして3日後に神様の力で死から復活されました。イエス様の十字架と復活のおかけで、私たちの罪が全部許されて、神様の前に出ても大丈夫な者にしてもらいました。そして、この世でも、またこの次の世でも、いつも永遠に神様が私たちと共にいて下さるようになりました。このようにイエス様は私たちへの神様の最大のクリスマスプレゼントなのです。こんな高価なプレゼントを頂いたから私たちは喜んで他の人に与える者になれるのです。

神様がイエス様を送って下さったことに比べたら、焼きたてのパンをあげるのは小さなことですが、パンを焼いた人も頂く人も両方喜ぶことになります。ですから、皆さん、これからプレゼントをする時は、神様が私たちにとても大きいプレゼントを与えて下さったかを覚えて行きましょう。

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